このブログでは、東大を卒業しながらも何回も失業の危機にあってきた私が、なんとかして勤め人から卒業し、自由な人生を手に入れるための方法を研究しています。
一言で勤め人といっても、そのスタイルは千差万別。逆説的ですが、勤め人を卒業するためには、どういった会社で働いているかが非常に重要です。
忙しすぎる仕事の場合、肉体的にだけでなく、精神的にも疲労します。そうなってしまうと、勤め人卒業のために必須の副業をする余裕がなくなってしまいます。
そうならないためには、いわゆる「ホワイト企業」で働くことが最も近道です。ただし、ホワイト企業で働くには新卒一括採用と言うゲームに勝つ必要があります。
残念ながら私は研究者という職を選んでしまったがために、このゲームに参加することができませんでした。
そんな私が見つけたのが「ゆるふわ企業」です。ゆるふわ企業は、ホワイト企業に入ることができなかった人たちにも門戸が開かれているだけでなく、ホワイト企業にはないメリットもあります。
今回はホワイト企業とゆるふわ企業の違いについてご説明します。
目次
ホワイト企業とはどういう会社なのか?
ホワイト企業はどういった会社なのかを考えるために、仕事を2つの軸で切り分けてみたいと思います。
1つ目の軸は年収です。年収が高いほど右に、低ければ左に軸を取ります。
2つ目の軸は仕事の大変さです。仕事内容がハードだったりきつかったりすれば上側に、ソフトだったり簡単な内容であれば下側に軸を取ります。
このようにして図を描くと、以下のような4つのスペースができます。
この中で、左下に位置する「日本型"一流"企業」こそが、ホワイト企業に相当します。あえて"一流"とカッコをつけたのは、その実態は終わりゆく日本社会を表したものだからです。これについては、後ほど説明します。
以下、それぞれについて見てみることにしましょう。
日本型”一流”企業(ホワイト企業)
右下の部分は年収が高く、仕事はそれほど大変ではない会社が入ります。このような企業は、年功序列型の日本的な雇用システムを持っていることが多いです。いわゆる、日本型の一流企業と呼ばれる会社がこの領域に入ります。
この会社の特徴として、個人の持っている能力が給料に直接反映されないことが挙げられます。そのかわり、会社に長くいればいるほど給料が上がっていく仕組み、いわゆる年功序列が顕著です。
仕事をがんばっていてもそうでなくても、もらえる給料は大して変わらない。であれば、のんびりと仕事をしようと考える人が多くいても不思議ではありません。
一方でこのような企業は売上高も大きく、競合の参入がしにくいビジネスモデルを持っているため、安定した収益を稼ぎ続けられる体質を持っています。これにより、高収入と、充実した福利厚生が期待できます。
働かなくても給料が高い。これこそが、ホワイト企業の最大の特徴です。
グローバルエリート
これに対して右上の領域は仕事の内容がハードです。ただしやったらやった分だけ給料がもらえる、いわゆる成果報酬型の仕事といえます。
この領域には、外資系投資銀行や、戦略コンサルタントなどの、いわゆるグローバルエリートと呼ばれる人たちが入ります。就職活動でも、東大生を始めとするトップクラスの集団が目指すことで知られています。
ただこれはあまり知られていませんが、グローバルエリートのキャリアはハイスペック就活生のものだけではありません。それほど有名ではない大学を出て普通の会社に就職したとしても、やり方によってこのキャリアを進むことは充分可能です。これについては、以下の記事で詳しくご説明しています。
外資系企業で年収1,000万円を稼ぐには低学歴でも可能な方法がある
ブラック企業
グローバルエリートは仕事の内容がハードですが、もらえる報酬も多額です。トップクラスのマネージャーになれば、年収2000万円から3000万円を稼いでいる人も普通にいます。
これに対して仕事の内容はハードなのにもかかわらず、給料は極めて安い会社があります。これが左上の領域、ブラック企業の特徴です。
実は日本社会が成熟化するにつれて、このブラック企業の領域に当てはまる会社の数が増加しています。
これは資本主義の構造を考えれば自明のことです。
そもそも会社とは、資本家が労働者の持っている労働力を使って利潤を出すことを目的とした組織です。労働力を安く使うことができればそれだけで利潤は多く出ますので、資本家や経営者は労働力を安く調達したいと言うインセンティブが働きます。その先にあるのは、労働者を奴隷のように使い倒すという世界です。
その結果として、ブラック企業が生まれます。
日本経済が成長していた時代は、労働力をそれほど効率的に使えなかったとしても、それを上回る勢いで経済が発展していました。そのため、従業員に対してしっかりとした給与と福利厚生を与えることができました。いわば、会社が社会保障の役割を担っていたのです。今でいうホワイト企業です。
ところが成熟化を迎えた日本では、会社のあり方が本来の資本主義の世界に近づいてきています。その結果、かつてはホワイト企業だった会社が立ち行かなくなり、ブラック化していくのです。
パートタイム
仕事の内容がハードなのにも関わらず、報酬が低いブラック企業で働くくらいならば、低賃金で簡単な仕事をしたほうがマシと言う考え方もできます。これが左下の領域、いわゆるパートタイムの仕事になります。
パートタイムで得られる年収は、せいぜい100万円から200万円程度でしょう。これだけでは1人で生活していくのも苦しいかもしれません。このことにより、多くの人がブラック企業から抜け出せなくなっています。
こうした人は、副業によって生活基盤を安定化させる方法もあるということを知っておいてください。私が取り組んでいるブログの資産化では、努力さえできれば月10万円程度の報酬を得る事は充分可能です。
アフィリエイトの超初心者が副業で月10万円を稼ぐまでにやったこと
ホワイト企業で働くキャリアの問題点
成熟化が終わり、下り坂社会に突入した日本では、油断をしてしまうとすぐさま左上のブラック企業の領域に落ち込んでしまいます。
そうならないためにも、現代の日本で豊かに幸せに生きるためには、ホワイト企業に就職することが最も確実です。これは間違いのない事実です。
一方でホワイト企業で作るキャリアに問題がないわけではありません。
1つ目の問題は、そもそも日本型の大企業には新卒でしか入れないと言うルールです。新卒カードを使って大企業に入れなかったら、日本型の一流企業でまったりと過ごすと言うキャリアは諦めた方が良いでしょう。
2つ目の問題は、年功序列制度の崩壊です。
仮に新卒で日本型の大企業に入れたとして、かつてのように年収が右肩上がりに上昇していくかどうかは大きな疑問です。今後、40歳を境にして給料が上がらなくなる時代に突入する可能性は非常に高いです。
年功序列の本質は、実はネズミ講です。少数のトップ層が、大量の下層メンバーによって支えられているという構造は、年功序列制度とネズミ講とに共通した特徴です。
人口拡大期では大量の新卒社員を採用することができました。こうした人たちの給料を極端に抑えることで、その上にいる課長クラスの人たちに高い給料を支払うことができたのです。ところがこれからは、大量の中年社員をごく少数の若手社員が支えると言う逆三角形の形になります。
その結果何が起こるのか。入社当初は給料を抑えつけられ、年齢が上がっても結局給料が上がらないと言う事態が発生します。将来的に給料が上がることを見通して人生の計画を立てていた場合、その計画は大きく崩れることになります。
ゆるふわ企業に務めるというキャリア
このような問題に対し、私が実践しているキャリア構築の仕方が「ゆるふわ企業」で働くというものです。
ゆるふわ企業は、先程の図で言うと下記のような場所に位置しています。
ホワイト企業ほどの年収は期待できませんが、仕事の大変さはホワイト企業と同じか、あるいはそれより下に位置します。つまり、余裕をもって仕事をすることができるのです。
一方で日本的な年功序列制度はないため、黙っていても給料が上がっていくと言う事は期待できません。そのかわり、ある程度の高水準の報酬を比較的若い時から手にすることができます。
新卒一括採用はなく、基本的には中途採用をおこなっています。そのため、新卒カードをうまく使うことができなかった就活生でも、ゆるふわ企業に入ることは十分可能です。
こうした会社は、独立の技術を持っていたり、規制で守られた業界であったりと、収益構造が毀損されにくいという特徴を持っています。そのため、仕事はそれほどきつくないにもかかわらず、待遇が比較的良いのです。
私の印象ですが、こうした企業は実は外資系企業に多く見られます。私が今働いている企業も外資系ですが、上に挙げた条件に当てはまっています。
外資系になぜゆるふわ企業が多いのかについては、別の記事で詳しくご説明します。ポイントは「ジョブ型」の労働環境です。
そしてこのようなゆるふわ企業で働きつつ、余った体力と時間で副業するというのが、このブログで一押しのキャリアです。
つまり、会社での収入は生活基盤の一部分とみなし、それ以外の収入をうまく増やすことにより、生活全体の底上げを図るのです。これにより、最終的には勤め人を卒業し、会社以外の収入だけで生きていくことを目指します。
複数の手段により収入を増やす方法については、以下の記事をご覧ください。
まとめ
今回は、このブログでも何度も登場する「ゆるふわ企業」について、その他の企業での働き方と比較しながらご紹介しました。
ホワイト企業やグローバルエリートを目指すキャリアも大事ですが、こうした、いわば「抜け道」とも言えるキャリアの作り方があることをぜひとも知っておいてください。